若狭の空と海とものづくり展 作家紹介

若狭めのう

宗助工房

上西宗一郎(うえにしそういちろう)

1973年   福井県小浜市生まれ。

若狭工房のインストラクターを経て若狭めのう職人へ。

2103年   若狭めのう細工「宗助工房」を立ち上げる。

若狭めのうの歴史

若狭めのうは、奈良時代に玉を信仰する鰐族(わにぞく)という渡来人が、若狭一の宮神社(若狭彦神社)の前で玉を作ることを仕事としたのが始まりと言われている。

若狭めのうの生産が本格的に始まったのは江戸時代。若狭出身の玉屋喜兵衛が浪速の眼鏡屋に奉公中、めのうの原石に熱を加えることで、鉄分が酸化して赤く発色すること発見し、技を故郷に持ち帰り、小浜の地で発展させていった。めのうを磨き、置物や風鎮、アクセサリーに仕上げていく作業は精神力が必要である。原石と向き合い、その中に形を見出していく…自然との対峙をずっと繰り返し、若狭めのう職人は今日も研磨機を回す。


若狭塗

加福漆器店

加福宗徳(かぶくひろよし)

1973年 福井県小浜市生まれ。

加福漆器店4代目

若狭塗の歴史

若狭塗は江戸時代初期に、小浜藩の漆塗り職人だった松浦三十郎が若狭湾の海底の模様をデザインし、中国から伝わった漆器を参考にして作ったのがはじまりと伝えられている。卵の殻、貝殻、松葉、檜葉などを用いて模様化している。漆を何十回も塗り重ね、研ぎ出し行程にも段階がある為、一つの作品を仕上げるのに約1年かかる。

深い黒漆の中から見え隠れする光は、はかなげで優しさを感じる。自然がつくり出す文様に近づけたいという職人の気持ちは、今も大切に受け継がれている。


若狭パール

若狭パールMamiya

森下優子(もりしたゆうこ)

1960年生まれ

杉野女子短期大学(服飾)卒業後、家業である真珠養殖に携わる。

真珠アクセサリーのデザイン、制作、販売を担当。

若狭の真珠

昭和20年代、真珠養殖の本場の太平洋側から、日本海側での真珠養殖に挑戦し、見事成功させた職人たちがいる。技術を受け継ぎ、発展させている2代目と、それを支える職人たち。養殖だけではなく、自社で製品を作り、販売まで行っている。ナチュラルな色合い、バロック(不定形)真珠の製品化にも取り組んでおり、真珠一粒一粒の個性を大切にしている。


蒔絵 

吉岡尚美(よしおかなおみ)

1982年    福井県小浜市生まれ。

京都伝統工芸大学校蒔絵コース卒業。

下出蒔絵司所に入り、下出祐太郎氏に師事。

2013年    「京もの認定工芸士」認定。

2017年    独立し、小浜市にて制作活動中。

京都で蒔絵の修行をし、仏具の装飾の仕事の傍ら、新しい作品作りにも挑戦。

今は故郷小浜にて蒔絵のオーダーに応じている。

熊川宿にオープンした民泊「ほたる」の看板にも金箔を施すなど、活動の幅を広げている。


OBAMAガラス

KEiS

竹田恵子(たけだけいこ)

1971年     福井県小浜市生まれ

2004年    沖縄にて、シーサー作り、吹きガラスを学ぶ

2008年    故郷小浜にてガラス工房KEiS庵を立ち上げる

若狭湾の夕日を見つめて、一日の仕事を終える…

ガラス工房KEiS庵の庵主・竹田恵子は小浜市で公務員として働いていたが、ある時思い立ち、沖縄のガラス工房へ弟子入りし、ガラス職人へと転身した。故郷に帰ってからは、若狭小浜の自然を映し出せるような作品を目指し、日々ガラスと向き合っている。


陶芸

若州窯

飛永なを(とびながなお)

1977年    京都府生まれ

1999年    京都府立陶工高等技術訓練校成形科・研究科卒

       若狭へ 陶芸教室スタッフとして勤務

2019年    若狭町熊川宿に陶芸工房「若州窯」を立ち上げる。

山から土を頂き、陶器を焼く。器となってテーブルの上に落ち着く。

土と共にある人生は割と気に入っている。もう少し時間が出来たら 野菜作りにも挑戦したいなあ。


木彫

新野彫刻店

新野佑一(にいのゆういち)

1979年生まれ 神奈川県横浜市出身

1994年 福井県旧三方町に移住

1998年 敦賀工業高校卒業後 富山県井波で井波彫刻師  野原湛水師に弟子入り主に井波彫刻、だんじり彫刻を学ぶ。

2003年 独立

2010年 福井県若狭町に作業場を移す。 新規のご注文をお断りして根付彫刻を3年間研究する。

2013年 同若狭町熊川宿に工房を移転 木彫を再開し、工房を見学自由にする。

2019年 熊川宿内の旧ほたる館を改装し木彫工房を移転、忍者道場を併設する。

だんじり彫刻多数製作、修復

根付彫刻作品を高円宮妃殿下所蔵

熊川宿内の木彫作品

・若州窯看板製作

・民泊「ほたる」「つぐみ」「ひばり」看板製作

・同民泊内置物彫刻製作 ・白石神社、松木神社、権現神社扁額製作


組子細工

土本工芸

土本 恭義(どもと やすのり) 

1976年  福井県大飯郡高浜町上瀬にある建具を主に制作する土本工芸の2代目に生まれる。

1991年    岡山県の吉備高原学園高等学校に入学。工芸コースを専攻。

1994年    同高等学校を卒業後、香川県漆芸研究所に入所。

1997年    研究生課程を終了。

    これを機に、実家に戻り、伝統木工芸・組子指物の修行を始める。

    修行と平行し、福井県総合美術展に漆芸作品を出展する。

1997年    入選。1998年、県知事賞を受賞。

1999年    県文化協議会賞を受賞。

                その後、木工芸・組子指物の技術修得に邁進すべく、建具、指物工芸品、社寺、お神輿の修復、

     制作を手掛ける。

2010年    石川の伝統工芸展に木工芸作品を出展し、入選。

2014年    建具製作一級技能士を取得。

2015年    職業訓練指導員の資格を取得。


組子細工

土本工芸

Domoto Kougei

土本 聡美(どもと さとみ)

2007年   土本恭義と結婚。結婚を機に、組子細工を学び、子供3人の子育ての傍ら、家業の仕事を手伝う。

2013年    本格的に組子細工の商品化に取り組み、

2016年    株式会社 和える にて、「福井県から組子細工のオーナメント」の商品の販売が始まる。

2017年    組子細工の技術と文様を次の世代に伝えるため、身近で楽しめるものに作り紹介する事業として

    Domoto Kougeiを立ち上げる。

    「くみことは」のブランド名で、インテリアやアクセサリー等を制作し販売している。

    また、小学校で組子細工の授業を行う他、イベントで組子細工の体験を行う等、次の担い手に向けて

    の発信にも取り組んでいる。